宇佐美円香
自分自身のパフォーマンスを最大化する
メンタルコーチの宇佐美円香です。
子育て・指導
【朝礼ネタ】信用と信頼の違いと大切さ。
【自分自身】夫や人への不信感を拭うにはどうしたらいいか【お悩み相談】
人間関係『ココロノマルシェ』に届いたお悩みにお答えします。
ご相談内容
相談内容はこちらです。
こんにちは。Nと申します。
夫との関係について相談させてください。
5年前くらいのことですが、夫が出会い系で遊んでいたことがありました。ものすごくショックでその時は怒りしかなかったのですが、そこから自分のそれまでの生き方や私の夫に対する態度を振り返ったり、心理のことを勉強することで、だいぶその出来事に対してや夫への執着を手放せたなという思いがあります。
ですが、ここ最近、かさぶたが外れたかのように夫への不信感がものすごくあふれて、夫を問い詰めてしまいました。
というのも、夫がキャバクラに行ったことがきっかけで、それから夜遅く飲み会で帰るたびに不信感が再燃し、ついに夫のパソコンを見てしまい、ナンパの方法やら女の子の動画を見ていたことを知ってしまいました。「また遊んでるのでは？」という考えが拭えず、キャバに行ったこと、動画を見ていたことを責めました。
今は「やってしまった、、、」という自分を責める気持ちでいっぱいで苦しいです。というのも、夫はもう遊ばない、私は夫のプライベートなものを見ないと約束したからです。
結果として何も遊んでいないことがわかったので、余計に自分で問題を起こしたことに対するショックがあります。
またキャバクラも動画も嫌ですけど、自己肯定感が高い状態なら、「ふーん」と冷静に見れるんだろうに、それがまだできない自分を責めてます。
早く過去の出来事から立ち直らなければ！という気持ちがあり、見て見ぬふりしてきた辛かった気持ちや「傷つくのが怖い」がという感情が爆発してしまったのなというふうにも思っています。
「もう傷つきたくない」という思いもものすごくあります。「傷つきたくない」というのは夫は関係なく私の問題であるということも分かってるつもりだったんですけど、、。
そもそも人に対して「信頼できない」という思いがずっとありました。父は怒る人、母は弱くて守ってくれない人というイメージでした。
ここ数年カウンセリングも受けたり、ずっと向き合ってきて行動も起こしてきて、過去に比べればだいぶ成長したなと思うのですが、ここに来て、自己肯定感と自己信頼が急激に右肩下がりになった感じです。
今回の件でやっぱり夫のことが大事なんだなと気付きました。私は夫とよい関係を築きたいです。何があっても自分は大丈夫！ってどうやったら思えるようになるんでしょうか。
こんな私にアドバイスいただけたら嬉しいです。
宇佐美円香
ご相談ありがとうございます。
だいぶ抑圧されてきたようですね。お辛いですね。
回答
抑圧、我慢について
抑圧
感じている感情を無理やり抑え込んで感じなくすることを「感情の抑圧」と言います。感じることが辛い感情がある時、人はもう感じなくて済むように抑圧するようになります。
例えば、旦那さんが私を捨ててしまうのではないかという恐れや悲しさを抑圧して感じないようにする（麻痺させる）というような形です。
ここで注意したいことが、抑圧した感情は心の中に溜まっていくだけで、解消されるわけではありません。その一方で、感情は「外に出たがる」性質を持つので、ここで葛藤が生じます。
要するに、外に出ようとする感情を必死に抑え込む状況になるのです。相談者さんのような問題が起きる時は、抑圧された感情が外に出たくて（解放されたくて）起きます。
宇佐美円香
ということは、感情を抑圧している限り、問題が起きてしまうということですねー。
我慢
感じている感情をただ歯を食いしばって耐えている状態を「我慢」と言います。
我慢は、感情と向き合う（感情を感じて解放する）のではなく、ただ耐えることでその状況をやり過ごそうという意思があります。したがって、我慢している感情もまたそのまま心の中に溜まり、解消されることはありません。
我慢から抑圧に至ることがとても多いです。
宇佐美円香
ちなみに、「我慢」と「忍耐」は異なるもので、
「忍耐]は願望・希望があり、今起きているネガティブなことに耐えている状態。
「我慢」はただ願望も希望もなく、ネガティブなことに耐えている状態になります。
我慢する時は怒りのエネルギーを使うので、怒りが心の中に溜まってきます。そして、辛い感情を感じないようにするために、怒りのエネルギーを使って感情を抑圧します。
これを繰り返すことで、感情を感じる感覚が麻痺していくのです。＝自分と繋がれていない状態。
抑圧している本当のあなたは？
＞早く過去の出来事から立ち直らなければ！という気持ちがあり、見て見ぬふりしてきた辛かった気持ちや「傷つくのが怖い」がという感情が爆発してしまったのなというふうにも思っています。
ご自身の気持ちを分かっていて見て見ぬふりをしてきてしまったこと、お辛かったですね。
相談者さんがおっしゃっている「過去の出来事から立ち直るために」見て見ぬふりをしてきた辛い気持ちは具体的にどんなものがありましたか？
きっと、相談者さんが思っている以上にたくさんのネガティブな気持ち（寂しさ・悲しさなど）を「こんな気持ちを感じてはダメだ」と感じないようにしてきたように推測します。
私はよく、ポリバケツの中に入れて上から漬物石を置いて見て見ぬふりをしてきた生ゴミが腐った、というような表現をしますが、相談者さんの5年前に封じ込んだ生ゴミが悪臭を放ち始めているようですね。
5年前に具体的にどのような感情を感じて、どんな理由で封じたのか、まずは思い返してみましょう。記憶がない場合や、「イヤイヤ、もう別に大丈夫ですよ」と思われる場合は、コーチやカウンセラーにお願いして一緒に思い返すお手伝いをしてもらってください。
そして、5年前のことを思い出して感情を感じられたら、そこからさらに過去に遡って、自分がどんな感情を抑圧していたか感じながら探っていくといいと思います。
宇佐美円香
私は長らく夫婦仲修復コーチング（現在はパートナーシップコンサル）でたくさんのクライアントさんと関わってきましたが、感情を抑圧して自分を作り込んで旦那さんとの関係を改善してきた方は大概同じ道を通っています。（抑圧していたものが爆発しますし、抑圧自体が自分責めなので…）
そうすることで、自己基盤を築くための「自分を知る」ステージが完了します。
インスタグラムで願望と忍耐の話を解説した投稿があるのでシェアします。（長くてすみません）
自己基盤を築くと自己信頼（自己開示）できる
宇佐美円香
この自己基盤のピラミッドはかなり大事なので、何度もブログに登場します。
詳しくはこちらの記事に書いていますが、この記事にも相談者さんのお悩みに合わせて解説していきます。
自己理解
「ありのままの自分を理解すること」です。
①自分の強みや個性、価値を理解する
②自分が生まれてから今日まで育ってきた歴史を知る（生育歴の分析）
③今の自分の感情を感じて理解する
④等身大の自分を理解する（他者からのフィードバックを受けるのも良い）
というような内容で、抑圧していた感情を感じたり、今の自分の状況を理解したりすることです。（上の抑圧と我慢のところで話したこと）
旦那さん相手だけでなく、過去自分が男性や周囲の人とどんなことがあったのか？どんなことから、人間不信が始まったのか？も振り返ってみるといいかもしれません。
自己承認
「ありのままの自分を認める」ことです。
・自己理解したありのままの自分をそのまま承認する
・自分にあるものもないものもそのまま認める
・今、このままでいい、頑張らなくていい、そのままで愛されると認める
ことです。自己受容とも言いますね。
不安でいいですし、疑ってしまうような自分がいてもいいのです。そんな自分を自分で否定せず、今は仕方ないよねーと感じて見てください。
宇佐美円香
相談者さんの場合は、「私は今不安や怒りで押しつぶされそうだ」「やっぱりキャバは嫌」「本当はプライベートなことも確認したい」「夫が信じられない」と思っている状態だなー、そりゃそうよねー、よく我慢したなー！と思いたいですね。（これも無理して思い込むと「思考的」になるのでNG）
そして、
「私は夫を愛しているし、夫もありのままの私を愛してくれている」
と心から感じられたら1番いいですが、そんな旦那さんであることを思い切って信じてみる、というのも個人的にはオススメです。
自己開示
「ありのままの自分を語る」ことです。
・自分自身のことを、ありのままの自分の言葉で語る
・自分の体験談をそのまま伝える
・相手に本音を話す
ことです。
宇佐美円香
ここで旦那さんにアプローチしていくことになりますね！
旦那さんに、ご自身の気持ちをどれくらい素直に、正直に伝えていますか？
もっと言えば、
旦那さんだけでなく、周囲の人にも、ご自身の気持ちをどれだけ素直にさらけ出していますか？
私自身もそうでしたが、私のところにくるクライアントさんは大概
え？ナイナイ。言えないです。言ったら嫌われるかもしれないし。
だからコンサル受けているんですよー。
と話してくれるわけですが…。
ご自身の気持ちって、自分が思っているよりも他人に言わないと「伝わらない」のです。
今の状況ではまだ難しいとは思いますが、だいぶ自己受容が進んできたら（目安は旦那さんは他の女と別に遊んでないと思うなぁ、私のこと愛しているから夫として存在しているのだから…と無理なく思えるようになってきたあたり）、旦那さんに不安を吐露してみましょう。
「私は〇〇くんが大好きだから、他の女性に奪われてしまうんじゃないかって心配なんだよねー！」
って。
宇佐美円香
これ、十分に自己受容できていない時にやると危険です。
「他の女性に奪われてしまうんじゃないかって心配なんだよね！（だから浮気しないでね。昔傷ついたし。どうせまたやるでしょ。・・・etc）」
のような感じで、自然と（ ）で抑圧された気持ちがくっついてきてしまうのです。そうすると言われた側はコントロールされている気分になりますし、関係が悪化します。
素直に、自分が思っていることを、自分が思っている大きさで、Iメッセージ（「私は〜」と私を主語にして）で伝えると、案外関係が良くなることが多いです。
ただ何度も言うように、ここは十分に自己理解と自己受容ができてからの話なので、今はまだやらないほうがいいと思います。
自己開示まできたら、次はビジョンとコミットです！
かなり先の内容になるので、下の記事を読んで学んでおくといいかなと思います。
ビジョンが決まれば、その上でどうしたいのかを考えることができ、自分の生活に活力が出てきますよ〜！
自分自身でじっくり考えて乗り越えていくのも良いと思いますし、コーチやコンサルを一時的につけてコミットしていくと、相談者様自身も、そして周りの状況・環境も変化していきます。
ご相談いただきありがとうございました。
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