こんにちは、現役教員のウサ(@usab1og)です!
高校教員歴7年です。
今回は大学に入るなら指定校推薦か、公募推薦か、AOか、一般入試か…教員からの意見として書いていこうと思います。推薦入試受験者の多い私立高校教員ならではの意見を書いていきますね。
大学入試の種類は大きく分けて4種類
指定校推薦入試(学校推薦型)
なぜか保護者も生徒もこの入試形態での受験を臨みますが、個人的には辞めておいた方がその後の為ではないかと思える入試です。私立大学だけで実施されており、国公立大学では実施されていません。
簡単にいえば、高校と大学との間で信頼関係が成り立っていて、高校側が生徒の大学入学後の成績を保証(生徒を推薦)する代わりに、大学側が入学を保証しますよというような入試です。高校側は生徒の大学入学後の成績を保証しなければいけないので、当然高校における評定成績が重要になってくる試験です。基準となる成績を満たさない限りは推薦してもらえません。
教員の本音としては、この入試を使うのは「努力家(評定が高い)でその大学では単位をとっていくことができそうだけれど、一般入試を受験させるには要領が悪い(or偏差値が足りない)なぁ」というような生徒です。努力家というのがポイントです。だらしない生徒には絶対に良い大学の指定校推薦をあげるようなことはできません。
メリット
- 推薦をもらえれば、合格はほぼ確約。(稀に落ちることもあります)
- 一般入試では入れない、自分の学力よりも偏差値が上の大学に入れる可能性がある。
- 早い時期に合格が決まる。(高3の12月には合格発表される)
- 試験内容が易しいことが多い。(書類審査+面接がほとんど)
デメリット
- 良い大学の指定校推薦が欲しい場合は、高校で良い成績を取らないといけない。
- 国公立大学にはこの入試がそもそもない。
- 各大学で募集する奨学金に応募できない可能性がある。(大学による)
- 大学に入って留年もしくは退学する人の大半が指定校推薦入学者である。
- 大学の授業についていけない可能性が大いにある。
- 就職活動の際に不利になる。(今時は面接でどの入試で入ったか聞かれる。)
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公募推薦入試(学校推薦型)
いわゆる普通の推薦入試です。高校からの推薦が必要になりますので、良い成績を取っていないと推薦してもらえません。国公立大学でも導入されている入試です。指定校推薦と異なり、倍率が高く落ちる可能性も割と高い入試になります。その割に、他の大学の推薦入試を併願することを禁ずる大学が多いです。高校での成績を点数化されるのもこの入試の特徴です。
教員の本音としては、もともと学力のある生徒(なおかつ成績をとっている生徒)をより上位の国公立大学に入学させるためにに受験させることが多いです。もしくは、指定校推薦の選考に漏れてしまった学力のない生徒を救済するのもこの入試になります。
メリット
- 一般入試では入れない、自分の学力よりも上位の偏差値の大学に合格できる可能性がある。(国公立大学も含む)
- 早い時期に合格が決まる。(12月に発表されることが多い)
- 試験内容は比較的易しめ(国公立大学は易しくない)
デメリット
- 良い大学の公募推薦を受験したい場合は、高校で良い成績を取らなければいけない。
- 他の大学の推薦入試との併願はできない。
- 国公立大学に入って留年・退学する人の大半が公募推薦入学者である。
- 大学の授業についていけない可能性がある。
- 就職活動の際に不利になる。
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AO入試(総合型選抜)
アドミッション・オフィス入試の略で、AO入試という「自己推薦型」の入試があります。国公立大学でも導入されている入試です。これは指定校推薦とは異なり、その名の通り「自己推薦」なので、一般入試と同様に「落ちる可能性のある入試」です。高校からの推薦や評定は必要ないことが多いですが、その代わり一定の学力or一定の競技歴やその他実績などを必要とする入試です。倍率は一般入試よりも高くなることがほとんどです。いわゆるスポーツ推薦入試もざっくりと分類すれば、自己推薦入試の中に含まれていますが、スポーツ推薦は大学によって形態が異なるのでここでは割愛します。
教員の本音としては、何か資格を持っている(英検・TOEICなど)か、部活動やボランティアの顕著な実績(ブロック大会以上レベルを多数)を持っている、何か特定の教科だけ偏差値が高い生徒を「勝負させる」ために推薦することが多いです。稀に、学校で停学や謹慎処分となった生徒が推薦を受けないと進学がほぼ不可能である場合に受けさせるのもAO入試になります。
メリット
- 自分の得意なことを活かして、自分の学力に対して偏差値が高い大学に合格できる可能性がある。
- 高校の評定を考慮されないことが多い。
- 他の大学と併願受験することが可能な大学が多い。(指定校は単願でないとダメ)
- 早い時期に合格が決まる。(11月末までに結果が出ていることが多い)
デメリット
- 書類審査のための書類の準備がとても大変。(自己PRや志望理由書など含めて大量の書類を書く必要がでてくる。適当に書くと書類審査で落ちてしまうので、数ヶ月かけて準備することがほとんど。)
- 面接が厳しい。もしくは厳しい筆記試験がある。
- 倍率が高く、一般入試よりも合格しにくい。
- 何か得意なものがないと合格できないことが多い。
英検についてはこちらの記事を参考にしてください。高校生は2級が取れると良いです。数検も同様です。
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一般入試
推薦入試でない試験が一般入試です。基本的には筆記試験のみで行われます。(大学によっては面接を課す大学も多いです。)高校での成績は関係なく、当日の試験の成績だけで判断されるので、高校の成績が良くない場合は一般入試で勝負した方が良い結果を得られることが多いです。
メリット
- たくさんの大学を併願受験することができる。
- 好きな大学の好きな学部学科を受験することができる。
- 同じ大学を異なる方式で受験することができる。
- 国公立大学を最大3回(前中後期)受験することができる。
- 受験料自体も推薦入試に比べて安い。
- 大学給付の奨学金に応募することができる上、通りやすい。
- 大学寮に入りやすい。
- 入学後、同学年の中で必然的に学力上位となるので授業に余裕が出やすい。
- 高校での成績が関係ない。
- 就職活動時に評価されることもある。
デメリット
- 合格が決まるのが遅い。(最長で3月末)
まとめ
- 推薦入試はあくまで一般入試の前にチャンスを増やすものだと考えるべき
- オススメは一般入試です。
- 英検はどの試験を受験するにあたっても優遇があるので2級まで取得しておくべき。(数検・漢検もね!)
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