こんにちは、現役教員のウサ(@usab1og)です!
私のとっておきの朝礼ネタ、信用と信頼の違いと大切さついてのお話をご紹介します。
信用と信頼の違いと大切さについて、皆さんは誰かに説明することができますか?
私は年度初日の朝礼で、必ず信用と信頼の違いと大切さについて話をします。生徒と教師にとって、1番大切なことだと思っているからです。
ここでは、私はが普段高校生に向けて話している「信用と信頼の違いと大切さ」の説明をそのまま書いていきたいと思います。
もしかしたら、それは違うのではないか?と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。私はクラス経営の一部としてこの訓話は欠かせないので、もしご意見が異なる方がいらっしゃれば、コメントやTwitterで教えてください。
信用と信頼の違い
「信用」と「信頼」の違いって知ってる?似ているようで全然違う言葉だよ。
全然わからない・・・
「信用」と「信頼」、似ているようで全く異なる言葉です。
大辞泉で調べてみると、
信用:それまでの行為・業績などから、信頼できると判断すること
信頼:信じて頼りにすること。頼りになると信じること
大辞泉より引用
と記されています。この言葉のままだと少しわかりにくいので、言い換えると、
信用:過去の行いや実績から判断して信じること (英語でcredit)
信頼:未来の行いや実績を信じること (英語でtrust)
です。
信用は、過去の行いや実績から評価して「この人は信じてもいい」と相手を信じること。
身近な例だと、クレジットカードは利用者が一時的に借金をして、きちんと返済をしていくことで信用履歴を作って成り立っているものなので、クレジットカードという。
それに対して信頼は、信用の有無に関わらず、相手の未来の行いや実績を信じることです。もちろん、信用があればあるほど、信頼を得られやすくなりますが、現在の信用がゼロの場合でも未来への期待を込めて信頼してもらえることもあるのです。
「信頼を裏切る」という表現はあって「信用を裏切る」という言葉がないのは、裏切ることができるのは未来を期待している「信頼」という言葉だけだからです。
信用と信頼の大切さ
人間関係は、信用と信頼によって成り立つ部分がかなり大きいです。
ここでは、朝礼ネタなので、教師と生徒という人間関係において、信用と信頼がどのように大切なのかを説明します。
教師は基本的に生徒を「信頼」している
私は基本的に、生徒の皆さんを最初から信頼しています。
もちろん、出会ったばかりの頃は信用ゼロですが、未来に期待して、全員を信頼することにしています。
その信頼を裏切るような言動や行動があった時、私は皆さんを指導することが多いでしょう。
例えばどんなことですか?
期限が定められた課題などの提出物は信頼関係を築く第一歩
学校では、必ず教師から何かしらの期限が定められた提出物が課されます。教師は生徒がきちんと期限を守って提出してくれると信頼して出すわけです。
生徒は、その提出物をきちんと期限を守って出すことで、教師の信頼を裏切らず、信用も同時に作ることができます。
ですので、課題などの提出物をきちんと期限を守って出すことは、信頼関係を築く第一歩となるのです。
もし期限が守れなかった場合は、私の信頼を裏切る行為に当たるので、私はきちんと指導します。学校だけでなく、社会に出てからも、仕事の期限を守れる人は同じように信頼される人になると思います。
出された課題の答えを丸写ししてくると・・・
これは時と場合にもよりますが、主に課題と共に解答が配布されている時に、答えを丸写しして課題を提出する人がいます。
教師は、きちんと自力で解いてくることを期待して生徒に課題を出しているわけですから、明らかに答えを丸写しして提出する人は信用がなく、信頼も失っていきます。
そういう人が、きちんと課題をやってきたときに、信用を積み重ねることができていないと、私に「答えを写してきたんじゃないの?!」と疑われてしまうかもしれません。
何かあった時に誤魔化したり嘘をつくと・・・
教師と生徒が話をする機会はたくさんあります。その中で、嘘をついたり、誤魔化したりすると、それもやはり信用を積み重ねることができず、教師の信頼を失っていきます。
課題と同じで、いざ教師に信じてもらいたいときに、信用がないとなかなか話を信じてもらえなくなってしまいます。(実際はきちんと聞くけれど、心象が悪い)
信用を積み重ねるとどうなるか?
ここまであげてきた例は、あくまで一部ですが、教師と生徒の間で信用を積み重ねると、信頼関係が生まれ、お互い気持ちの良い人間関係が築けます。
例えば、
- お互いに頼ることができるようになる
- クラスの活動では自由度が高まる
- お互いに意見を交わすことができる
など、WIN-WINの関係を築くことができるのです。
ここまで、ずっと教師と生徒の人間関係を例にして説明をしてきましたが、これは友達同士や先輩後輩との関係でも同じことが言えます。
学校は人間関係構築の練習をする場所で、たくさん失敗することができる場所です。特に教師との関係は失敗しても何度でもやり直せるので、信用と信頼について考え、実践するのに最適だと思います。
大学生や、社会人になると、ある程度「自立」を求められるので、もうそこでは人間関係構築の練習をすることはできません。むしろ「本番」です。卒業後に困らないためにも信用と信頼について、常に考えて発言したり行動したりして欲しいと思っています。
まとめ
信用を得るためには、毎日の行動や言動で、実績を作っていかなければいけません。それを積み重ねることによって、良好な信頼関係を築くことができます。
教師と生徒という関係の場合は、教師は基本的に最初から生徒を信頼しているので、多少失敗はあっても、信用を積み重ねていけば良好な関係を築くことができます。
学校で信頼関係を築く練習をすることで、大学生や社会人になってからもそれが生きてくると思うので、意識して生活してみることが成長につながります。
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